「京都の生協」No.46 2002年8月発行 この号の目次・表紙

国際協同組合デー第13回京都集会

 国際協同組合デー第13回京都集会は7月3日、「地産地消運動とつくる大切、とる大切、たべる大切」をテーマに、京都府立中丹勤労者福祉会館で開催されました。主催は、京都府協同組合連絡協議会(JA京都中央会、京都府漁連、京都府森連、京都府生協連)。参加者は170名と過去最高となりました。


全体会(13時〜16時)

小瀧茂さん
 開会にあたり、JA京都中央会専務理事の小瀧茂さんからあいさつがあり、「昨年来のBSE問題、表示問題など、JAなど協同組合の信頼が揺らいでいる。本集会をセレモニーにせず、協同組合の意義をほりさげ、再確認し、さらなる協同組合の協同の力で前進につなげる場にしよう」とのべました。
農林水産省近畿農政局黒木幾雄局長からの祝電が披露されました。
講演と話題提供

石田正昭さん
 講師に地産地消ネットワークみえ代表・石田正昭氏(三重大学生物資源学部教授)を迎え、「生産者と消費の良い関係づくり 地産地消ネットワークみえの取組み」についてお話しをいただきました。
 講演要旨は、以下のとおり。
 地産地消ネットワークみえは、 使命(ミッション)が生産者と消費者の地域での共生、 目的(ビジョン)が資源・環境間題、食品の安全性問題への積極的関与となっている。
 その特徴として、 民間のネットワーク、 実際に活動している人たち(運動家)の結集、 自主的活動に対する積極的な支援である。
 地産地消ネットワークみえの課題として、 県産品の自給率向上(旬を食べよう)、 顔と顔の見える流通による安心システムの構築、 生産履歴の情報開示による安全システムの構築をめざしている。
 つづいておこなわれたパネルディスカッションでは、コーディネーターに京都府立大学大学院農学研究科助手・中村貴子さんを迎え、各協同組合から特徴的な活動報告と討論がおこなわれました。
 京都生活協同組合常任理事・高田艶子さんは、「食の安全を求める社会的システムや法改正の運動」の紹介と、綾部小畑地区との顔の見える取組みの事例を紹介しました。
 JA京都中央会地域振興対策部長・牧克昌さんは、農産物価格の安定が生産者の「安定」をもたらすこと、近年さらに安全なものが求められていることなどを指摘し、京都府生協連、JAらによる「京都府生産消費推進連絡協議会」の活動の意義をのべました。
 美山町森林組合代表理事常務・中西昭雄さんは、「美山町における地域活性化と森林・林業」の取組みとして、木材加工センターの活動を報告しました。
 野原漁業協同組合の武田康司さんは、「野原ファン獲得計画 サザエ採捕事業への取り組み」を報告。

上田功さん
 討論では、地産地消をどのようにすすめ、食料自給率をどう高めるか、そのためには何が必要で何が課題か、農産物・国産材などの価格問題をどう考えるか等、活発な討論がおこなわれました。
 最後に閉会のあいさつを京都府漁業協同組合連合会代表理事会長・上田功さんがおこない、閉会しました。  

女性交流会(午前の部)
「くらし・食・人・いきいき  協同組合の元気をつくる女性たち」をテーマに

  女性交流会は4連から94名が参加、「くらし・食・人・いきいき 協同組合の元気をつくる女性たち」をテーマに開かれました。
 司会を藤井久美(京都府森林組合連合会主事)さんが、開会のあいさつを京都生活協同組合理事長・京都府生協連副会長の小林智子さんがおこないました。
 「元気が出る」活動の報告として、「地域でイキイキとくらす」をテーマに舞鶴市林業女性グループ山ゆり会・野田洋子さんが、「京都府漁婦連の活動」をテーマに京都府漁業協同組合婦人部連合協議会・和田智恵子さんが、「小さな山里の大きな夢づくり」をテーマにJA京都市女性部大西孝子さんが、「府内でとれたものを府内で消費する大切」をテーマに、京都生活協同組合理事・竹原由海子さんが、報告されました。
 最後に、まとめと閉会のあいさつを京都府漁業協同組合婦人部連合協議会委員長・和田智恵子さん、JA京都女性組織協議会会長・大村律子さんがおこない、閉会しました。


産地見学会(午前の部)

  京野菜の産地(綾部市賀茂なす産地)見学会は、18名が参加し、圃場の見学とともに生産者との交流をおこないました。


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京都府生活協同組合連合会連合会