「京都の生協」No.87 2015年8月発行 今号の目次

  適格消費者団体・NPO法人京都消費者契約ネットワーク(KCCN)総会

 5月25日(月)、京都司法書士会館で開催されました。 同ネットワーク・高嶌英弘理事長が開会あいさつをおこない、長野浩三理事・事務局長が議案提案。「2014年度事業報告」「活動計算書等」など全議案を承認しました。

 総会後、内閣府消費者委員会事務局の増田朋記氏による記念講演会が開催され、「消費者契約法の改正について」と題して、現在、内閣府消費者委員会で検討されている改正内容について報告がありました。改正によって、消費者権利擁護がより実現するために、多くの消費者や消費者団体からの現場の声を反映してもらう必要があり、そのためにも、意見書を出すなど積極的に行動をおこしてほしいと力強く訴えられました。

 京都府生協連・高取淳専務理事が同ネットワーク理事に選任され、総会後の理事会で、副理事長に選出されました。


  適格消費者団体・NPO法人消費者支援機構関西(KC's)総会・記念シンポジウム

 6月20日(土)、エル・おおさかで開催。今年は消費者支援機構関西が設立されて10年が経過したことをうけて、総会終了後に、10周年記念シンポジウムが開催されました。

 シンポジウムではKCs’・坂東俊矢常任理事より基調報告があり、市場取引の公正化のために集団訴訟制度の成立があり、訴訟を担う適格消費者団体は消費者と一緒に考え、行動することが大切であると強調されました。

 つづいて、被害案件の検討委員長である五条操弁護士よりKCs’の組織概要と差止め請求権の内容やこれまでの事業者への訴訟内容や交渉事例、成果について報告がありました。

 総会及びシンポジウムには内閣府消費者委員会の河上正二委員長をはじめ、京都府および近畿地区各府県の消費生活部局、消費者団体などから多数の出席がありました。

 総会では京都府生協連・高取淳専務理事が理事に選出されました。


  消費者問題シンポジウム in 京都

 6月27日(土)、京都リサーチパークで開催されました。主催は内閣府消費者委員会と京都消費者契約ネットワーク(KCCN)。

 内閣府消費者委員会が全国各地の消費者の声を聞き、問題の解決に効果的に取り組むために、年4回程度開催されているもので、今回のテーマは「エシカル・コンシューマー(倫理的消費者)への道~消費者の権利と消費者・消費者団体のそれぞれの役割~」。  内閣府消費者委員会委員長・東京大学大学院・河上正二教授による基調講演「消費者委員会の活動と消費者教育について」のあと、同ネットワーク副理事長・野々山宏弁護士より、「消費者市民社会の実現に、消費者・消費者団体はここまでできる~適格消費者団体の成果(KCCNの実績)と新訴訟制度の課題~」について報告がありました。

 「消費者市民社会を目指した積極的消費者としての活動について」をテーマにしたパネルディスカッションでは、京都生協・柴田弘美副理事長(京都府生協連理事)がパネリストとして出席。約100人が参加しました。


内閣府消費者委員会委員長
東京大学大学院・河上正二教授

  京都府くらしのヤングリーダー養成研修

 5月31日(日)、6月7日(日)、京都テルサで開催されました。12人の大学生が受講し、若者の消費者トラブルの現状や消費者市民社会について、マルチ商法やインターネット社会でおきている問題などをテーマに、講義やワークショップを組み合わせて研修しました。

 京都府では、京都府消費者教育推進計画にもとづき、自分で考え行動できる消費者の育成と学生の主体的な啓発活動を推進するため、「京都府くらしのヤングリーダー」を養成しており、大学生協京都事業連合が受講の呼びかけなどで協力しています。


京都府消費生活安全センター
雪(スズキ)美保子消費生活相談員が講義