ノギャル

2009年11月06日

091106_kouyou.jpgノギャルという言葉を知っていますか――知っている人は「通」の部類に入るかも……。「農業をするギャル、通称ノギャル」が今、ちょっとした話題になっている。プロジェクト・リーダーの藤田志保さんは、ギャルの聖地である渋谷のシンボル「ハチ公」の故郷・秋田県でおいしいお米をつくると宣言、茶髪・付けマツ毛・キラキラのネイル・花柄の長靴といういでたちのファッション・モデルたちといっしょに、今年の春から米づくりに取り組んだ。最初、周囲の大人たちからは、彼女たちの風体やしゃべり口調と農業現場とのあまりの「落差」に、「農家をバカにしているのか」「ふざけているのか」「ギャルに農業ができるか」――という声もあった。しかし、ギャルたちは真剣そのもの。田起こし・苗づくりから始めて、農業の楽しさ・きびしさ・助け合いも体感した。「朝、メイクをバチッと決めて、テンション上げてから農作業を開始する」という彼女たち。まわりの農家もしだいに応援モードに変わっていった。この秋、収穫された2400俵の米は、その名も「シブヤ米」。「ギャルでもできる!」だけでなく、「ギャルだからできる!」にチャレンジしてきた藤田さんは、「農業について『あまりイメージがわかない』と答える若者たちが、食や農業の問題に興味を持つキッカケづくりになれば」という。ギャルファッションも自己表現のひとつ。さて、どんな前途が広がっていくか。<写真:秋の京都>(09116日、坂本茂)