人気車種のリコール

2010年02月11日

100211_heianjingu.jpg人気車種・プリウスなどのブレーキの不具合についてユーザーからの苦情があいついでいたが、トヨタ自動車は運転者の「フィーリング(感覚)の問題」であるとして、欠陥認識をさけてきた。しかし、2月9日にいたって、同社は当該車種のリコールを国土交通省に届け出た。会社首脳は謝罪会見を開いたが、その発言内容には看過できないものがある。「表現はむずかしい」と前置きをしながらも、トップじしんが車を運転してみて「ほんの一瞬だけブレーキが抜ける」ことを確認した、しかし「しっかりブレーキを踏みこんでいただければ止まる」と。事故はまさに一瞬にして起こり、生命をも奪う。それが自動車であり、ブレーキ装置は生命線である。だからこそ、ユーザーは不安と危険を訴えている。ブレーキの利き具合に不安と危険をいだく消費者にたいし、「フィーリング」という個人感覚の問題としてはねつけ、くわえて「しっかり踏み込めば止まるから、恐がらなくてよい」と会社首脳は「説得」している。どれだけ同じようなことがくりかえされてきたことか。メーカーがなすべきことは、ユーザー個々人の所作に期待し要求することではなくて、消費者意見・不安の声を真摯にうけとめ、その要因をふかく解析し、製品の安全性向上のための「カイゼン」をすすめることではないか。営業と利益を優先し、消費者と安全を軽視するメーカーは、早晩、市場からの撤退を余儀なくされるであろう。<写真:平安神宮>(2010年2月11日、坂本茂)