牛乳産直40年

2010年10月14日

101014_mitani.jpg  ことしは、京都生協・大学生協・府庁生協と大山乳業農協との産直によるCOOP牛乳が生まれて40周年にあたり、このほど記念の行事が鳥取市内でおこなわれた。「混ぜもののない牛乳が飲みたい」「純良な牛乳を消費者に届けたい」という消費者と生産者の双方の願いをもとに、40年前、鳥取と京都のあいだで牛乳産直がはじまった。当時は加工乳全盛期だった。大手乳業メーカーの力のもとに、生産者は乳価を買いたたかれ、消費者にはヤシ油を混ぜ込んだ牛乳などが提供されていた。牛乳産直の取り組みがなければ、その後の日本の牛乳・酪農の歴史は相当にちがったものになっていたことだろう。生産者と消費者との「産直」による牛乳供給は、全国各地で生協をひろげる大きな原動力となった。
 いま、牛乳は消費生活の面でも流通の面においても、COOP牛乳誕生当時とその役割・位置づけがかなり変化している。生産部面での変化もはげしい。飼料高・所得減・廃業増・後継者難等々、悩みはつきない。一方、消費者家計においてはきびしい価格選択をよぎなくされている。
 展望は、生産・流通・消費の具体的な現状認識をもとに、変化しつつある状況にどう対応していくか、という、ごく基本的な作業をおこなうことの中からしか、生み出しえない。既存の供給方式・商品の定期的な見直し、職員・組合員の教育文化活動の継続による「価値」の共有化、生産者・消費者の「議論と交流」を通じての「知恵」の出し合い、あたらしい取り組みへの積極的なチャレンジなど、40年のあゆみからのさまざまな教訓点をおさえておきたい。<写真:鳥取市コープ美歎牧場と雲海>(2010年10月14日、坂本茂)