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米国ウォール街にひろがる反貧困行動

2011年11月09日

111109_sotoneko.jpg  米国ウォール街を包囲する抗議デモがつづいている。その中心は若者で、反貧困・格差是正・雇用確保などをメイン・スローガンにしている。
 米国企業の収益は2008年金融危機前の2006年を上回る過去最高となる見通しだという。一方、消費生活面をみると、失業率は9%と高止まり、賃金は切下げ、住宅価格は下落したまま。公的資金を使って救済された金融機関のトップはあいかわらず巨額の報酬をうけとっており、富裕層と貧困層の格差は開くばかり。怒りが行動となってウォール街にむけられるのは、当然のことといわねばならない。2009年につくられたマイケル・ムーア監督の『キャピタリズム』が、いまや、日々の現実となってたちあらわれている。
日本でも、生活保護受給者は205万人をこえ、過去最多となった。2012年を国際協同組合年とすることが国連で宣言されたが、「協同組合の可能性と貢献」として第1に期待されているのは「貧困の根絶、完全かつ生産的な雇用の創出」である。<写真:野良猫が俺より先に飼い猫に~『ホームレス川柳・路上のうた』より>(2011年11月9日、坂本茂)