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スポーツに必要なのは暴力でなく、民主主義と科学

2013年04月08日

 大阪桜宮高校での運動部指導教員の「体罰」による高校生の自殺や、女子柔道選手による告発などを契機に、「スポーツと体罰」をテーマにし
た発言が130408konoeteiato.JPG少なからずあった。そのなかで注目されるのが「現代スポーツ研究会」による声明だ。

2月14日に発表された「声明」は、そもそも『体罰』という用語じたいが不適切で、明確な暴力行為・犯罪行為にほかならないと指弾。現代のスポーツ科学は「スポーツの意義と目的、運動のメカニズムの解明やトレーニングの科学的管理、メンタルマネジメントとサポートといった分野」でさまざまな研究成果を生み出しているとのべ、暴力をふるった指導者は「それ以外の手段に思いいたらなかった」にすぎないと、明快に指摘する。

 「声明」は、「何よりも選手個人の人格や尊厳を守ってこそ自立し他者と共生できるスポーツマンが育つ」とのべている。そして「自らがスポーツを行う意義やトレーニング計画の科学的根拠を理解し、練習の目的と方法を吟味し、改善可能な明確な指針を持ってこそ信念を持って厳しいトレーニングに継続して取り組むことができる」と、スポーツの発展には民主主義と科学がかかせないことを強調している。いまだスポーツ界に連綿と存在している戦前体質・封建的風土をきっぱりと断ち切ることがもとめられている。
 もっとも「民・科」の必要性は、スポーツの世界にかぎられたことではないが。<写真:京都御苑近衛邸跡>(201348日、坂本茂)