「京都の生協」No.44 2001年12月発行 この号の目次・表紙

「BSE(牛海綿状脳症)」問題発生!
 
原因究明、肉骨粉の禁止、全頭検査体制の確立、全飼料の確認、あらゆる情報公開などを国に要求
 BSE問題の発生にともない、京都府生協連は、近畿農政局に対して、「狂牛病に関連する説明会を開いてほしい」と申し入れをおこないました。9月21日、開かれた「BSE(牛海綿状脳症)説明会」(主催・近畿農政局)には、生産者、業者、消費者団体、行政関係者など480名が参加。2府4県の生協からは21名が参加し、化粧品、ビーフエキスの安全性、組合員の不安事項として全頭調査、肉骨粉のえさへの使用禁止、情報公開などを求める発言をしました。

京都生協、農林水産大臣、厚生労働大臣に「国内での狂牛病発生についての当面の措置に関する要望書」を提出
 9月28日、京都府生協連、京都生協は近畿農政局(真畜産課長、林畜産担当技官、分部企画調整課長、中村消費生活課長)らと懇談。京都生協は、農林水産大臣宛て「国内での狂牛病発生についての当面の措置に関する要望書」を提出し、意見交換をおこないました。
 また、10月2日には京都府生協連、京都生協は、厚生労働省・近畿厚生局(大阪)を訪問し、今回の事態での組合員の不安事項を説明し、京都生協は厚生労働大臣宛てに、「国内での狂牛病発生についての当面の措置に関する要望書」を提出しました。

「狂牛病と食の安全」緊急学習会を開催
 10月25日、コープイン京都で組合員130名が参加して開催されました。
 テーマ1では日本生協連安全推進政策室の原英二さんを講師に迎えて「狂牛病とわたしたちの願い」をテーマに講演をいただきました。
 「狂牛病とは何か?脳などに存在するプリオン蛋白質が異常化する病気であること」「感染性は種の壁があり動物種によって異なっている。注意すれば、感染リスクは低い」「行政(厚生労働省、農水省)の対策と生協の要求」「狂牛病問題の教訓」など、わかりやすく報告。
 テーマ2では、「だからこそ食品衛生法改正が必要」と日本生協連組合員活動部の北村洋さんを講師に迎え、報告と今後の取り組みの提起。
 食品衛生法改正国会請願が、「審査未了」になった経過と、なぜ法改正にこだわるのか、秋以降12月までの取り組み提案をおこないました。
 最後に、尾松事務局長より「京都府生協連の安全を守る今後の取り組み」について「秋の国会に再度請願の取り組みをおこなう」などの課題と方針を提案して閉会しました。

京都生協「生産者と消費者が手をつなぎ狂牛病危機を乗り越える決起集会」開く
 京都生協では、今こそ組合員・消費者と生産者が手をとってこの危機を乗り越えようと、学習会につづいて決起集会を開催。鳥取県からかけつけた酪農・畜産農協関係者、京都生協役職員と組合員、あわせて140人が参加。それぞれの代表から現状が報告されたあと、国・自治体に対して安全確保のための施策と風評被害からの救済策などを求めた集会アピールを採択しました。
 今後も引き続き、生産者による「店内キャラバン」や「出前バーベキュー」などの取り組みを強めて、直接組合員に産直牛の安全性を訴え、利用の普及をはかっています。この取り組みを成功させるため、職員や組合員の支援を強めていきます。

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京都府生活協同組合連合会連合会