「京都の生協」No.50 2004年1月発行 この号の目次・表紙

消費者保護基本法の抜本改正を

急増する消費者被害
 ここ数年、商品やサービス・金融に関する消費者被害が日本各地において急増し、消費者のくらしをおびやかしています。
 国民生活センターの統計によると、全国各地の消費生活センターなどに寄せられた消費者からの苦情件数は、2002年度には83万件に上り、10年前の約4・4倍に達しています。さらに、食品偽装事件など企業不祥事の続発により、消費者は企業に対して大きな不信を抱いています。

消費者権利の確立に向けて
 こうした状況をふまえ、内閣府・国民生活審議会の消費者政策部会では、報告書「21世紀型の消費者政策の在り方について」を2003年5月にとりまとめました。
 この報告書は、消費者の権利を消費者政策の基本理念とし、消費者保護基本法の抜本改正をはじめ、消費者団体訴訟制度(団体訴権)等の導入を明確に打ち出すなど、日本の消費者政策にとって画期的意義のあるものといえます。
 現在、政府では、この報告書の具体化にむけて、消費者保護基本法の見直しの検討作業などがすすめられ、来年の通常国会で改正法案が審議される見通しとなっています。しかし、「消費者の権利」を法律に明記することについては事例が少なく、困難が予想されています。消費者にとって安全・安心なくらしが保障される社会システムを実現するためには、「消費者の権利」を基本にすえた消費者保護基本法の抜本改正が必要です。
 京都府生協連では、全国の生協とともに、次の要望をとりまとめて、関係者へはたらきかけをおこなっています。

【要望】

 国においては、「消費者の権利」を明記した消費者保護基本法の改正をはじめ、消費者団体訴訟制度の導入、消費者政策の推進体制の見直しをおこなうことを要望する。
  1. 消費者・事業者間の情報力・交渉力等の格差を是正し、消費者問題に関する施策の充実につなげるため、国際的にも標準となっている「消費者の権利」を明記すること
  2. 消費者被害を効果的に防止・救済しうる消費者団体訴訟制度を導入するために、導入の根拠となる規定を盛り込むこと
  3. 消費者政策の推進体制に関する規定について、各省庁に対する勧告等を含め、消費者政策の総合的かつ一元的な体制を設けること

消費者から相談の多い商品・サービス上位10位
京都府消費生活科学センター 平成14年度消費生活相談概要より抜粋(件)
順位 商品・サービス品 14年度 13年度 増加率
1 通信サービス 988 733 134.8%
2 フリーローン・サラ金 469 248 189.1%
3 賃貸住宅 330 278 118.7%
4 住宅工事 158 145 109.0%
5 アクセサリー類 146 107 136.4%
6 自動車 145 140 103.6%
7 資格用教材 145 106 136.8%
8 パソコン類 139 169 82.2%
9 内職副業 138 199 69.3%
10 学習教材 127 137 92.7%

「京都府商工部と京都府生協連の定期懇談会」開催
食の安全、21世紀型の消費者行政のあり方について懇談


 8月8日、京都府庁旧館会議室で京都府商工部と京都府生協連の定期懇談会が開催されました。商工部からは奥原恒興部長、消費生活課 八島一美課長、同井上茂主幹、蔭山主事、伊藤専門員が参加。京都府生協連からは、京都生協 小林智子理事長、同理事会室谷口勲渉外担当、京都府庁生協 小川正常任理事(総括)、京都医療生協 田中弘専務理事、大学生協京都事業連合 酒井克彦専務理事、京都府生協連 吉田智道会長理事、同小峰耕二専務理事、同坂本事務局長が参加しました。
 意見交流のなかで「食の安全行政」「21世紀型消費者行政」のあり方がテーマとなり、小峰専務理事が、全国の生協の消費者権利の強化に向けたとりくみについて報告しました。


〔 ひとつまえにもどる 〕


京都府生活協同組合連合会連合会