「京都の生協」No.54 2004年11月発行 この号の目次・表紙

環境にやさしい生協をめざして
〜京大生協E-COOPのとりくみ〜
京都大学生協 常任理事 E-COOP 高橋岳志〈工学部3回生〉

 京大生協では、4年前に院生理事が中心となり、環境問題にとりくむ委員会「E-COOP」を立ち上げました。
現在では学部生や総代、学生委員、理事、教員、生協職員を含む約20人が参加、キャンパス内でのエコロジー活動や生協の事業活動での環境負荷を軽減する活動にとりくんでおり、今回、その活動の一部を紹介します。

「環境レポート」の発行
 2003年度より、事業活動にともなう環境負荷や、それへの対策と効果、リサイクル回収量などの実態をまとめた「環境レポート」を編集、発行しています。
 レポートには組合員の環境への関心を高めるための学習ページもあります。メンバーが関心のあるテーマについて調べ、話し合いながら記事にしているのですが、自分たちにとってもよい学習の機会となっています。

環境関連施設や生協店舗の見学
 今年度は園部町の「カンポリサイクルプラザ」や愛知県の「王子製紙春日井工場」を見学。企業活動の中で環境課題がどのように実践され、どんな問題があるのかを学びました。京大生協の店舗見学では、リサイクルショップが事業として成り立つことのむずかしさを知りました。
 また、食堂見学では、排水・生ゴミ処理について食堂職員から話を聞き、自分たちの食事をめぐる環境負荷について考える機会となりました。

食堂の排水をきれいに
 食堂見学から排水問題について考え、その後、ドレッシングの使い過ぎを防ぐとりくみを実施しました。容器の注ぎ口を細いものにかえることで使用量を減らし、排水中への油の流入をおさえようというものですが、調査では全店で10%強減らせることがわかりました。ただ、組合員からは「主旨には賛同するが手が汚れる」など率直な意見も寄せられており、改善にむけてとりくんでいる最中です。

エコロジーフェア
 生協店舗でのエコ活動として、文具を中心としたグリーン購入法適合商品の表示をわかりやすくしたり、環境商品を展示販売する「ECO蓬eart」コーナーを企画したりしています。商品提供だけでなく、環境にやさしいくらし方のアドバイスをまとめた冊子も発行し、組合員への情報提供をつよめています。

「リサイクルステーション」の設置
 「リサイクル回収箱が点在していてわかりにくい」という組合員の声にこたえ、ペットボトル・電池・インクカートリッジなど、各種の回収箱を1カ所にまとめた「統合型リサイクルステーション」を開発。
 これはただまとめただけではなく、前面を透明にして中が見えるようにしたほか、箱の上部には、回収物がどのようにリサイクルされるかを記載したPOPを貼り、リサイクルへの意識を高めています。昨年10月実施の「学生生活実態調査」では、「生協が電池の回収をしている」ことの認知度が全国の生協の中でもダントツの45%となり、とりくみの成果を確信しました。

組合員の声にこたえ「統合型リサイクルステーション」を開発・設置しました

 E-COOPは発足してまだ4年目、課題は多く、組合員からの期待もたくさんありますが、これからさらに活動を充実させたいと考えています。
 みなさん、京大生協E-COOPをぜひ応援してください!


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