「京都の生協」No.56 2005年5月発行 この号の目次・表紙

京都議定書発効は 地球環境と人類の未来を守るための一歩
 この地球上に住むすべての生きものにとって、かけがえのない地球。石油や石炭などの化石燃料への依存から、温室効果ガスの排出量は増加の一途をたどり、地球の温暖化は急激にすすんでいます。そうしたなかで、京都議定書が発効しました。

京都議定書発効記念パレード

 2月16日、日本時間で午後2時、京都議定書が発効しました。これを記念して、京都市役所前〜円山公園までパレードがおこなわれ、道行く市民にアピールしました。
 京都府生協連も、京都生協の組合員・職員のみなさんといっしょにパレードに参加しました。

■京都議定書発効の2つの条件
 京都議定書は、先進国の温室効果ガス排出量について法的拘束力のある数値を設定したもので、1997年12月に京都で開催されたCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締結国会議)で採択されました。議定書が発効するためには、(1)55カ国以上の国の締結、(2)締結した先進国の二酸化炭素の排出量が先進国全体の55%以上、という2つの条件を満たすことが必要で、両方がそろった日から90日後に発効すると決められました。
ロシアの批准で、ついに発効
 40カ国と欧州連合が京都議定書を締結し、すでに(1)の条件はクリアしていました。昨年11月18日にロシアが批准し、これで締結した先進国の二酸化炭素の排出量が61・6%となり、(2)の条件もクリア。それから90日後の2月16日に発効したのです。
 これによって、先進国による温室効果ガス削減の取り組みは、地球環境と人類の未来を守るために法的拘束力をもった、意義ある一歩を踏み出したことになります。
 一方、最大の排出国のアメリカが離脱したまま、また、大量排出国のインドや中国が途上国として削減義務を免除されているなどの課題は残っています。
日本は90年比6%の削減が必要
 日本は、02年6月に批准しました。日本には京都議定書を決定したCOP3の議長国として、国際約束を履行する重要な役割があります。日本が京都議定書で義務づけられている温室効果ガス削減目標は、90年比で6%の削減です。03年までに8%増加しているため、08〜12年の間に、あわせて14%の削減をしなければなりません。


▲「ストップ! 地球温暖化」〜始めよう、京都から〜


▲京都生協のみなさんといっしょに

▲パレードの先頭を行く浅岡美恵・気候ネットワーク代表と原強・NPO法人コンシューマーズ京都理事長

▲出発時雨でしたが、議定書発効の午後2時には雨もあがった!


京都グリーン購入 ネットワーク設立記念イベント

「祝京都議定書発効!京都の企業、行政もがんばるぞ」

 京都議定書発効を記念し、3月20日には、京都グリーン購入ネットワークが、中京区で設立記念イベントを開催。行政、企業、市民団体、大学生など約70人が参加しました。
 京都府・京都市の「グリーン購入の取り組み」発表につづいて、高校、ホテル、企業、大学生、病院など、全部で9件の環境へのさまざまな取り組みが発表されました。なかでも「廃棄物ゼロエミッション達成」(埋立ゼロ=リサイクル率100%)の先進企業の報告に驚き、文具メーカーによる小学校への出前講座「紙の旅」の紹介に会場はなごやかな雰囲気につつまれました。
 京都グリーン購入ネットワークの堀孝弘事務局長は、閉会のあいさつで「京都議定書の目標、90年比6%とオーバー分8%の計14%削減は不可能だと思っていたが、きょうの発表を聞いたら不可能ではないとわかった。この流れを加速させたい。京都議定書をこの京都から達成していきたい。京都グリーン購入ネットワークが手をつないでいけば達成できる。がんばるぞ!」と力づよく呼びかけ、会場からは「オー!」の掛け声がひびきました。
京都グリーン購入ネットワークは
 グリーン購入の普及を通じて、京都のものづくりや人々の暮らしが、より環境に配慮したものになるよう働きかけていくネットワークです。昨年11月に誕生しました。企業や自治体、民間団体、個人を会員としています。3月現在、会員は89団体(個人ふくむ)となっています。
 京都府生協連・大学生協京都事業連合・京都生協も京都グリーン購入ネットワークの会員で、府連と事業連合は幹事をしています。
グリーン購入とは
 グリーン購入とは、製品や資材、サービスなどを購入する際に、環境負荷の少ないものを優先して購入すること。このグリーン購入が社会に広まれば、環境配慮型商品のマーケットが拡大し、企業の製品開発や環境保全活動の促進につながります。
 たとえば、最も省エネタイプの国産冷蔵庫と基準ぎりぎりの商品を比較した場合、販売価格は省エネタイプが約2倍も高いけれど、10年間の電気代は省エネタイプが3分の1以下で、トータルコストは省エネタイプが安くなるといわれます。商品を選ぶときには、販売価格のみにとらわれず、はたしてどちらがお得か、環境にやさしいかをよく考えたいものです。


▲「京都は世界から環境先進地域を思われている。その通り、といえるようにがんばらないといけない」と堀孝弘事務局長


▲出前講座「紙の旅」の紹介〜大きな手作り絵本は小学生にも大好評だそう

▲会場には、資料や見本などが展示され、注目を集めました

▲(社)京都工業会 理事の津村昭夫氏が代表あいさつ

京都生協のとりくみ
04年環境報告書
 昨年6月、京都生協では「温暖化防止自主行動計画」を策定しました。自主計画にもとづき具体化をはかり、取り組みをすすめています。

温暖化防止自主行動計画とは
 取り組み期間は04年〜06年で、CO2の削減目標は、今後3年間で供給点数1点あたり▲8%以上(02年度比)をめざしています。
 自主行動計画は、技術的に導入可能な削減対策や検討の進捗状況を踏まえ、毎年3カ年計画として見直しをおこなうこととしています。計画の枠組みでは、京都生協本体だけでなく、子会社や委託業務もCO2排出量にカウントします。そのため、配送などの委託業者とも連携を図りながら、目標達成をめざしています。
 昨年6月以降の取り組みの効果として、目標が明確になったため、店舗において電気使用量が削減されてきている、廃プラリサイクル向上にむけて前進してきている、などが見えてきているそうです。

なぜ目標を供給点数1点あたりで設定したのか?
 目標を供給点数1点あたりで設定した理由は、次の3点にあります。
 (1)生協はくらしの向上に貢献するために、商品利用が広がることを大切にしています。
 (2)そのため、ご利用いただく商品の供給に必要なエネルギー削減によるCO2の削減をはかります。
 (3)CO2削減につながる商品をより多くの方にご利用いただくことは、事業活動とくらしが結びついた生協らしい取り組みです。

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