「京都の生協」No.62 2007年4月発行 この号の目次・表紙

京都府生協連主催/平和・憲法学習会第2弾企画 笑って納得、平和・憲法学習会
〜原爆症の認定を一日も早く〜
 2月3日、ハートピア京都3F大会議室で「2006年度 平和・憲法学習会第2弾」を開催しました。憲法改正の動きが急ピッチですすめられるなか、平和・憲法について学ぶことが大事と企画したもの。今回は、子どもからお年寄りまでいっしょに楽しく学んでいただきたいと、コントと講演の2本立ての企画にしました。110人が参加しました。

1部 笑いのなかに鋭い切り込み
  第1部は、社会派風刺コント集団 ザ・ニュースペーパーによる「平和・憲法問題」をメインに、「悪徳商法撃退法」もまじえたコント。「歴代総理」も登場し、1時間たっぷり笑って学びあいました。「憲法の中身をよく知らないで、変えたほうがいいという人もいる。もっと中身について勉強しようよ」というメッセージが伝わってきました。憲法前文を一気に暗唱したのが圧巻で、拍手と歓声につつまれました。

中学校の社会科の授業風景。珍問答のなかに鋭い突っ込みが

安倍総理と昭恵夫人も登場? 小泉純一郎さんも登場?

会場は爆笑の連続でした 住宅リフォーム詐欺、みごと撃退しました!


感想から
・笑いのなかに大切なことが学べました。「平和」と聞くとむずかしいと思ってしまいますが、たいへん楽しくよかったです。また聞いてみたいと思いました。
・笑って元気になれました。
 


2部 「原爆症認定」は被爆の実相から
  第2部は、「原爆症認定集団訴訟にかかわって」をテーマに原爆症認定近畿訴訟弁護団の久米弘子弁護士に講演していただきました。

  原爆症認定訴訟は、「自分の病気やけがは原爆の放射線によって起こったことを認めてほしい」という被爆者の申請を厚生労働大臣が認めなかったためにおこした裁判です。久米先生は、被爆者健康手帳を所持する26万6千人あまりのうち原爆症と認定されているのは2200人あまりにしかすぎない現状を報告し、認定制度の問題点を指摘しました。そして、原告全員の勝訴をかちとった2006年の近畿・広島原爆訴訟の地裁判決を紹介しながら、原爆症の認定は被爆の実相から出発すべきであると訴えました。

  昨年、国が控訴したため、2月3日時点で、原爆症認定集団訴訟は2高裁と17地裁ですすめられ、原告は約230人にのぼっています。1月31日名古屋地裁での判決は原告4人のうち2人勝利という結果でした。7月には大阪高裁の判決が予定されています。久米先生は、一日も早い被爆者の救済のために集団訴訟へのいっそうの支援を、と呼びかけました。

 最後に、この裁判を欠かさず傍聴してこられた長谷川千秋氏(元朝日新聞大阪本社編集局長)から裁判支援の訴えがされました。

久米弘子弁護士 裁判の支援を訴える長谷川千秋氏


感想から
・やさしい語り口で心に染み入るようで、よくわかりました。
・原爆症認定訴訟についての話をくわしく聞いて、いままであまり知らなかったのでよかった。できるだけのことをしたい。まず、署名から他の人に知らせることからはじめたいと思います。


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