少子化が社会問題になっているなか、多くの子どもたちの歓声で連日にぎわっているのが京都市中京区にある京都市子育て支援総合センター「こどもみらい館」。土・日曜には郊外からの利用者も多く、地下の駐車場に車が入りきらない盛況ぶりです。1999年12月、京都市が開館しました。

▲浅野明美館長を囲んでの「井戸端サロン」が毎月1回開催されています

▲大きなすべり台が人気の「こども元気ランド」

▲絵本の読み聞かせに聞き入る子供達

▲図書館は京都市内19図書館と連携し、一般貸し出しも可能に |
「こどもみらい館」は、相談・情報発信・研修・研究の機能を柱に、保育所(園)・幼稚園・私立・市立・国立の垣根を越えた「共同機構」としての取組み(館内には、(社)京都市私立幼稚園協会、(社)京都市保育園連盟、京都市立幼稚園長会、京都市営保育所長会の4つの事務局も設置されています)を全国ではじめておこなうなど、先進的な事業を展開しています。
「こどもみらい館」の4つの機能の第1は、子育ての総合的な相談機能。第2は、家庭の教育力・養育力向上のための情報発信機能。第3は、「共同機構」として幼稚園教諭・保育士等の資質向上を図る研修機能。第4は、乳幼児の子育て支援の道標(みちしるべ)としての役割を担う研究機能です。
子育ての悩みや不安についての相談方法としては、専門家による対面相談、健康相談のほか、電話相談もあります。遊びと交流の場「こども元気ランド」では、遊びを通じて相談にのったり、子育ての楽しさを伝える場となっています。
“子育ては親育ちから”をキャッチフレーズにした「子育て講座」も人気です。子育てパワーアップ講座をはじめ、子育てセミナー、子育て井戸端会議、すくすく教室の4つの講座があります。また、「赤ちゃんと絵本のふれあい会」「お楽しみ会」が毎月1回開催され、3階の「子育て図書館」では毎日2回絵本の読み聞かせがおこなわれています。
館内で活躍しているのがボランティアさんたち。おそろいのエプロンをつけて、受付や元気ランドの遊び場で、また図書館の書架整理や読み聞かせなど、あらゆるところで活動を支えています。現在登録している方はあわせて300人以上にのぼります。ここではボランティアの養成・スキルアップなどにも取り組まれています。
2006年度の利用者はのべ41万人。1日平均1,350人が来館したことになります。ことしの4月で開館以来の利用者は300万人をこえました。親どうしのあいだでは、「こどもみらい館へ行かはった?」「はよ、行きよし」が合言葉になっているほどの評判です。
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