「京都の生協」No.69 2009年8月発行 | ![]() |
2009年 国際協同組合デー 第20回京都集会開催「いま、京都の協同組合は…」をテーマに |
![]() 京都府漁業協同組合連合会・佐々木新一郎代表理事会長が開会あいさつ |
第20回開催記念プレゼント 京都府庁生協の「健康ばんざい 京のおばんざい弁当」が好評でした 今回は20回開催記念として、「健康ばんざい 京のおばんざい弁当」がプレゼントされました。 京都府庁生協が提供した当日のお弁当は「きょうと健康長寿日本一プラン」の一環として京都府が企画し、「京のおばんざい弁当普及推進協議会」が認定しているもの。野菜を120g以上使用する、エネルギー600〜750kcal、主食エネルギー比40〜50%、揚げ物は1料理以下など、8項目の規格基準を満たしたお弁当です。 「おなかのまわりが気になる方におすすめ!」「栄養バランスもばっちり!」「薄味で品数も豊富、脂肪分も少なくとってもヘルシー」などたいへん好評でした。 |
4連からの報告 |
「京都の農業とJA」 JA京都中央会専務理事 十川洋美氏 府内には5つのJA(JA京都市、JA京都中央、JA京都やましろ、JA京都、JA京都にのくに)があり、組合員は11万6634人います。安全・安心な農産物づくりをすすめています。 生産履歴のわかるトレーサビリティシステム(米・京野菜・茶)、京都こだわり生産(ブランド)認証制度の検査の実施、第三者監視機関による検査、農薬のポジティブリスト制度への対応などです。 JAの直売所での朝市は現在10店舗あり、販売高も伸び、注目されています。 人口増による食料の争奪や農地の争奪など、JAは大転換期に突入しています。 |
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「京都府水産業の現状と課題」 京都府漁業協同組合連合会参事 野村知史氏 漁業協同組合の組合員は2526人です。わたしたちは、資源を適正に管理しながらおこなう漁業(資源管理型漁業)、稚魚、稚貝を放流して育てる漁業(栽培漁業)の取り組みをすすめています。 水産物のブランド化・特産物づくりをすすめ、丹後とり貝は京のふるさと協会の「京ブランド産品」に水産物として初めて認証されました。ズワイガニとアカガレイ漁業においてはアジアで初めて「海のエコラベル・MSC」の認証をうけました。 「浦島エコローの森づくり」として、2001年から伊根町太鼓山植樹を実施し、海・里・山の連携にも取り組んでいます。 |
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「京都の森林・林業と森林組合」 京都府森林組合連合会専務理事 青合幹夫氏 森林は、地球温暖化の防止、土砂災害の防止、生物多様性の保全、水源のかん養など、大切な役割をはたしています。 森林組合は、植林・下刈・除伐・間伐など森林をつくり育てること、林道・作業道をつくること、木材・林産物を運搬・販売することなどをおこなっています。 組合員は4万2000人います。組合員である森林所有者に「森林施業プラン」を作成し、森林本来の機能がはたせる提案をおこなっています。 国産材を使い、森林を整備することでCO2を削減、地球温暖化の防止を目的にした「木(気)づかい運動」の取り組みをすすめています。 |
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「消費者のくらしと生協」 京都府生活協同組合連合会専務理事 小峰耕二氏 くらしをよくしたいという消費者の願いをみんなの力でかなえようとする組織が生活協同組合です。 京都府生活協同組合連合会は京都府内19の会員生協で構成されています。地域生協・大学生協・医療生協・職域生協・共済生協があります。 消費生活の安全・安心、平和・環境、税金・社会保障、福祉・医療制度、防災、地域のコミュニケーション・結びつきなど、多様な場面で社会的な役割が発揮できるように取り組みをすすめています。 とくに食の安全・安心の実現には、農業・漁業・森林業と生協との連携の強化がかかせません。 |
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「四連からの報告をうけてのコメント」 NPO法人京の農産物あんしんネットワーク事務局長 岡部漱介氏 生協を除く3つの協同組合の報告に共通して印象的だったことに、正組合員数の減少、売上の減少、先行きの不透明感があげられます。 この状況の分析を経営コンサルタントに依頼すれば、構造不況業種という指摘がされるでしょう。 少しきびしい言葉になるかもしれないが、地産地消は耳当たりはよいけれども、値段が高く買えないのも現実。安いものがほしい消費者のニーズなど、国内の生産者はこたえられるのか。 明るい展望も個々に報告されておられましたが、その根拠となるものとして、地域産業との連携、消費者の理解、ほかの協同組合との連携などが必要と考えられます。 食にかんする理念・哲学がもとめられています。民族の興亡をかけた国家戦略としてとらえるべきだと考えます。 |
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