「京都の生協」No.81 2013年8月発行 今号の目次

  2013年国際協同組合デー 第24回京都集会
~「ポスト国際協同組合年にむけて」をテーマに開催~


2012年国際協同組合年「協同組合がよりよい社会を築きます」をうけて

 7月3日(水)、キャンパスプラザ京都で「2013年国際協同組合デー第24回京都集会」が開催され、JA、JF、森林組合、生協から172人が参加しました。
 国際協同組合デーは、毎年7月第1土曜日を、全世界の協同組合員が心をひとつにして、協同組合運動の発展を願い、平和とよりよい生活を築くために、運動の前進を誓い合う日として、1922年に制定されたもの。
 京都では毎年、京都府協同組合連絡協議会(構成/JA京都中央会・京都府漁業協同組合・京都府森林組合連合会・京都府生活協同組合連合会)の主催で、記念集会の企画を実施しています。
 ことしは「ポスト国際協同組合年にむけて」をテーマに、協同組合の原点と取組みについて講演と報告がありました。
 京都府生活協同組合連合会・酒向直之事務局次長(当時)が司会を担当。京都府漁業協同組合・西川順之輔代表理事組合長が開会あいさつをしました。
 つづいて、「協同組合が真に『協同』の受け皿になるために~ポスト国際協同組合年にむけて」と題して、福井県立大学経済学部 北川太一教授にご講演をいただきました。
 参加者からは「協同組合が担う役割や目標など、協同組合の現状の問題点を再認識し、理解することができました」「あらためて協同組合の大切さを見直す機会になりました」など多くの感想がよせられました。
 各協同組合からは「協同組合の担い手が語る」と題した活動報告がありました。
 参加者からは「4つの協同組合からの報告は興味深い」「前向きにがんばっておられる姿に勇気をもらいました」「熱意が伝わってきて、気持ちがよかった。期待します」などの意見がありました。
 京都府森林組合連合会・青合幹夫代表理事専務が「きびしい情勢に立ち向かうために協同組合間協同を現実のものにしていこう。4つの協同組合が連携し、取り組んでいきましょう」と閉会のあいさつをのべました。


京都府漁業協同組合・
西川順之輔代表理事組合長が開会あいさつ

京都府森林組合連合会・
青合幹夫代表理事専務が閉会あいさつ

 2012国際協同組合年―協同組合が真に『協同』の受け皿になるために―
 ~ポスト国際協同組合年にむけて~
 福井県立大学経済学部 北川 太一教授

 国際連合が定めた2012年国際協同組合年(IYC)は、協同組合の社会的認知度を高め、その設立や発展を促進するために、政府や関係機関に働きかけることがねらいだった。
 1年をふりかえると、全国各地で協同組合の役割や意義をめぐる学習会やシンポジウムが開催され、異種協同組合間での交流がすすみ、協同組合間協同の機運が高まった。 協同組合の役割が広く国民にアピールされた。
 しかし、ポスト国際協同組合年にむけて私たちをとりまく環境や課題を考えると、依然として市場原理主義や新自由主義がすすみ、それによる「対立」があり、とくに東日本大震災以降は急速な社会的・経済的変革が進行している。単一のモノサシを使い、標準化や均一化がおしすすめられている。こういう時にこそ、社会的に生み出された価値が最大化され、公平に配分されることを大切にしたい。
 いま、協同組合にもとめられる役割として、多様な個人の参加を重視し、「私益」「共益」「公益」の連鎖をつくること。人と人との互恵関係や自然環境など、非貨幣的経済にも光をあて、お互いが理解しあえる関係を小さな地域でつくり、そうしてできあがった小さな輪をゆるやかにつむいでいくことが大切だと考える。
 そのために協同組合が地域の資源を守り、地域社会におけるつながりをつくろうとしている姿の「見える化」をはかることや、次世代のために農林漁業と食を育み地域を守っていくという共通の理念づくり、協同組合間協同をすすめていくことなどが期待されている。


次世代のために農林漁業と食を育もう

 協同組合の担い手が語る
 JA・JF・森林組合・生協から活動報告がありました



「生産拡大!高品質の育成岩がき」

舞鶴牡蠣組合岩がき部会
大下 敏明

「にのくに青壮年部12歳
~歩いてきた道~」

JA京都にのくに青壮年部
吉川 直人

「地域の組合員さんのお役立ちのために!」
京都生活協同組合コープ桃山
上羽 祐子

「園部町森林組合について」

園部町森林組合
渋谷 菜津子