「京都の生協」No.84 2014年8月発行 今号の目次

  2014年国際協同組合デー 第25回京都集会
「京都府協同組合連絡協議会25周年を迎えて~協同組合の課題と展望~」をテーマに開催


京都府生協連・上掛利博会長理事が開会あいさつ

 7月9日(水)、キャンパスプラザ京都で、「2014年国際協同組合デー第25回京都集会」が開催され、JA、JF京都、森林組合、生協から191人が参加しました。

 国際協同組合デーは、毎年7月第1土曜日を、全世界の協同組合員が心をひとつにして、協同組合運動の発展を願い、平和とよりよい生活を築くために、運動の前進を誓い合う日として、1922年に制定されたもの。京都では毎年、京都府協同組合連絡協議会(構成/JA京都中央会・京都府森林組合連合会・京都府漁業協同組合・京都府生活協同組合連合会)の主催で、記念集会企画を実施しています。

 ことしは25回の記念集会として「京都府協同組合連絡協議会25周年を迎えて~協同組合の課題と展望」がテーマ。

 自由民主党・二之湯智参議院議員から祝辞をいただきました。

 京都府森林組合連合会・松田純一総務課長が司会を担当。京都府生活協同組合連合会・上掛利博会長理事が開会あいさつをしました。

 つづいて、「放射性物質と食の安全について」、財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター・宇野賀津子先生にご講演をいただきました。

 参加者からは「科学的に考えて数値を出して確認することの大切さがわかった」「風評に左右されず正しい情報をもとに、食の安全を考える機会になった」など多くの感想がよせられました。

 次に「協同組合の課題・展望」をテーマに、滋賀県立大学・増田佳昭教授にご講演いただきました。

 参加者からは「協同組合の置かれている状況と方向がよくわかった」「農協改革等の現在の政治状況が理解できた」「組合員とともに協同活動に取り組む必要性を感じた」などの意見がありました。

 さいごに、京都府漁業協同組合・西川順之輔代表理事組合長が「厳しい情勢に立ち向かうために原点に帰って協同組合間協同を推進していきたい。4つの協同組合が連携し、取り組んでいきましょう」と閉会のあいさつをのべました。


京都府森林組合連合会
松田純一総務課長

京都府漁業協同組合
西川順之輔代表理事組合長

   「放射性物質と食の安全について」
 財団法人 ルイ・パストゥール医学研究センター 宇野賀津子先生

財団法人 ルイ・パストゥール医学研究センター
宇野賀津子先生

 福島第一原発事故が起こった直後から何ができるか考え、低線量放射線研究会を立ち上げ、情報発信をしてきました。

 いちばん伝えたいことは、高線量放射線と低線量放射線の影響は異なるということです。がんや老化への影響ということになれば、今からでもその影響を軽減することは可能であり、放射線を浴びて以降の生き方で、20年先、30年先が変わってきます。

放射線を浴びたからといって自暴自棄になることが危険だということです。放射線もタバコも肥満も活性酸素を発生、遺伝子や細胞を傷つけます。しかし変異した細胞が即がん化するわけではなく、長いプロセスがあります。少し免疫力があがるだけで、結果は大きく異なります。
自然治癒力を活性化しましょう。笑うと免疫力があがるといわれていますし、人類の身体は多段階の抑制機構があり、変異細胞(がん細胞)の除去に働く、ナチュラルキラー(NK)細胞は日々、出現します。

また放射能汚染を恐れて野菜を食べない生活は、野菜を食べないことによるリスクの方が大きいとも考えられます。福島原発事故とチェルノブイリ事故は放射線放出量や土壌、ヨウ素摂取量に差があります。科学的に物事を見る眼、リスクを総合的に判断する眼、情報を選別する眼を鍛えましょう。


   「協同組合の課題・展望」
 滋賀県立大学 増田佳昭教授

滋賀県立大学 増田佳昭教授

 「日本の農業は高齢化や担い手不足、耕作放棄地などで出口のない危機に陥っている。TPPに参加となれば対抗するために競争を導入しなければならない。そのためには企業に参入してもらわないと、太刀打ちできない」という人がいるが、本当にそうなのか。
高齢化といわれるが、次世代の農業者は増えてきているので、大事にして応援することが大切だ。協同組合の強みは、組合員の参加と、安心なブランドや身近なブランドということ。組合員が主人公であり、「組合員のために」から「組合員とともに」を基本となるようにしたい。

 国際協同組合年(IYC)は2012年で終了したが、IYCをスタート地点として協同組合をさらに発展させるために、国際協同組合同盟(ICA)では2020年を視野に入れた「協同組合の10年に向けた計画(ブループリント)」を作成した。「ブループリント」と日本の協同組合の課題は、「参加」と「持続可能性」だと考えられる。組合員が活動に参加し、地域とのかかわりをどう具体化していくのかが大事だ。

 組合員の農業経営と持続的で、安定した地域社会を守ること、そのために協同組合は存在しているのである。「ものを売る」だけでは長寿組織にはなれない。よりよい社会をめざして、協同組合間協同でがんばっていただきたい。


   25周年記念として

 今回は25周年記念として、昼食には「おばんざい弁当」、お土産として「八重の郷 桜めん」がプレゼントされました。京都府庁生協が提供した当日のお弁当は、季節とともに昔からの京都の人たちに愛されてきた「おばんざい」の良さをいかし、「おいしさ」と「健康」の両立をめざして企画されたもの。

 「八重の郷 桜めん」は、毎年美しい花を咲かす会津鶴ヶ城の桜をイメージし、桜の葉・花を麺に練り込んで作られています。福島復興支援としてプレゼントされました。