「京都の生協」No.91 2017年1月発行 今号の目次

  2016年度京都消費者問題セミナー
「『科学まがい』にふりまわされないために~それってほんとうに体にいいの?~」開催

2016年10月20日(木)、コープ・イン・京都で開催され、80人が参加しました。
 消費者被害の事例と対策について広く啓発し、適格消費者団体の認知をはかることを目的に毎年開催しており、今年は10回目。京都府くらしの安心・安全推進月間事業として実施。
 主催は、京都府、適格消費者団体NPO法人京都消費者契約ネットワーク(KCCN)、適格消費者団体NPO法人消費者支援機構関西(KC's)、NPO法人コンシューマーズ京都、京都生協、京都府生協連で、京都市の後援事業。

KC's・榎彰德理事長の開会あいさつのあと、「『科学まがい』にふりまわされないために~それってほんとうに体にいいの?~」をテーマに、大阪大学サイバーメディアセンター・菊池誠教授による講演がありました。世の中にあふれている科学まがいな商品や事柄について、消費者として気を付けなければいけないこと、科学的リテラシーについてお話をいただきました。
 つづいてKC's事務局・袋井邦昭氏とKCCN事務局・伊吹健人弁護士からそれぞれ適格消費者団体の活動報告があり、KCCN副理事長・野々山宏弁護士によるまとめがありました。
 閉会のあいさつを、京都生協・柴田弘美副理事長が、司会をコンシューマーズ京都・あざみ祥子理事がつとめました。

参加者からは「今まで知らなかったこと、間違えて理解していたことを改めて知ることができてよかった」「科学的リテラシーの重要性がわかった」「あふれる情報の中、自分でしっかり判断することが大切だと思った」などの感想が寄せられました。


KC's
榎彰德理事長

大阪大学サイバーメディアセンター
菊池誠教授

KCCN副理事長
野々山宏弁護士


熱心に聞く参加者

第20回京都の生協活動を豊かに発展させる協議会(略称:KSK)開催

2016年7月19日(火)、コープ御所南ビル4階会議室で開催しました。テーマは、「消費者をとりまく被害の現状と生協の役割を考える」。役職員あわせて27人が参加しました。

増え続ける消費者をとりまく被害の現状や、適格消費者団体の活動、会員生協の取組みについて学ぶことを目的に開催され、京都府生協連・上掛利博会長理事が開会のあいさつをおこない、畑忠男副会長理事がコーディネーターをつとめました。

適格消費者団体NPO法人消費者支援機構関西(KC's)・ 西島秀向理事・事務局長から「KC'sの紹介と活動報告」があり、同・榎彰德理事長からは「生協に期待すること」についてお話をいただきました。
 適格消費者団体NPO法人京都消費者契約ネットワーク(KCCN)事務局・森貞涼介弁護士から「KCCNの活動報告」、京都生協・渡邊孝子理事が「京都生協での消費者問題の取組みについて」、全国大学生協連京滋・奈良ブロック(当時)・清水茉美さんより「消費者教育の取組み」について、それぞれ報告があり、質疑・交流しました。

参加者からは「さまざまな視点で消費者教育に触れることができて良かった」などの感想がありました。


KC's
西島秀向理事・事務局長

KCCN事務局
森貞涼介弁護士

京都生協
渡邊孝子理事

全国大学生協連
清水茉美さん

京都労働者福祉協議会社会貢献活動

京都府生協連も会員となっている京都労働者福祉協議会は、社会的役割を果たす活動として、2016年8月19日(金)~21日(日)、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故により大きな被害を受けた福島県に、昨年に続き二回目の視察とボランティア活動をおこないました。

一日目は、いわき市から国道6号線をバスで北上し、広野、楢葉、富岡、大熊、双葉、浪江の各町、そして南相馬市から飯舘村を視察。自らも被災者で数多くの被災体験をされ、語り部として活動されている田中美奈子さんから、当時の避難生活の状況や、被災者の現状についてお話がありました。

二日目は、農作業に携わる人が慢性的に不足している、JAふくしま未来からの要請をうけ、桃の選別から出荷にかかわるボランティア作業をおこないました。28人が参加し、京都府生協連からは、酒向直之事務局長が参加しました。



田中美奈子さん

除染廃棄物を保管する仮置場の整備(飯舘村)

積み上がる除染廃棄物(富岡町)

桃の選別作業

第16回京都府協同組合役職員体験・交流学校

2016年9月7日(水)~8日(木)に開催されました。京都府の協同組合(農協、漁協、森林組合、生協)に働く役職員の教育と育成を目的とし、研修・体験交流を通して京都の協同組合の連携、課題を学び、認識を深め合う機会として、毎年開催されています。

今年の研修テーマは「京都の森林・林業 NOW」。京都府森林組合連合会が企画を担当されました。

一日目は、京都府立林業大学校で開校。京都府森林組合連合会・松田純一参事が開校のあいさつ。京都府森林組合連合会・住和宏課長より研修内容のオリエンテーションがありました。京都府立林業大学校林業教育推進部・長井種之部長から京都府の森林・林業と担い手対策~京都府立林業大学校の取組みについての講義がありました。つづいて、南丹市八木町に会場を移し、マツタケ培養種菌を用いたマツタケの人工栽培による地域産業の活性化に取り組んでおられる薗田登さんから「マツタケ人工栽培による地域活性化」についてのお話をきき、現地を見学しました。

二日目は、原木を売り買いしている木材市場、間伐材を有効活用して製品化している木材加工センターを訪れました。木材市場では、京都丹州木材市場・伊東宏一理事長から、京都の原木流通の現状についての説明があり原木の競(せ)りのようすを見学。京都木材加工センターでは、牧野功センター長から京都府産間伐材の有効活用についての説明をうけ、加工場内を見学しました。

参加者からは、「自分が働いている協同組合とは違う組合の仕事を見学させていただき、自分の組合との相違点を発見することができた有意義な体験・交流学校だった」「普段かかわることがない他の協同組合の方とも交流でき貴重な経験となった」などの感想があり、京都の協同組合の連携、課題を学ぶ貴重な機会となりました。役職員32人が参加しました。


京都府立林業大学校
長井種之部長

薗田登さん

京都丹州木材市場
伊東宏一理事長

京都木材加工センター
牧野功センター長

原木の競(せ)りのようす