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あかねさす紫野行き、しめの行き・・・蒲生野(がもうの)にいにしえ人の恋模様を思う

2011年04月26日

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滋賀県蒲生野へ行ってきました。
近江八幡駅から近江鉄道フリー切符を購入、八日市駅で下車、線路をわたりてくてく
散策。瓦屋禅寺までの道を歩いてきました。はやくも新緑のトンネルが迎えてくれました。
 
15分くらい登ると、眼下に蒲生野を見渡すことができます。
蒲生野といえば、
 かのあまりにも有名な額田王の歌の舞台となったといわれている場所です。
 
(あかね)さす、紫野(むらさきの)行き、標野(しめの)行き、野守(のもり)は見ずや、君が(そで)振る
 
天皇(天智天皇のこと)蒲生野で遊猟(みかり)されたときに額田王が大海皇子(後の天武天皇)に贈った歌。
 
なんともロマンチックな歌のせいか、個人的にはとても好きな歌だったので、その舞台に来たんだなあとしばらく見渡していました。昔も今も人の営みは、それほど変わっていないのですね。
そして蒲生野の風景も、今となっては少なくなってしまった日本特有の里山と農村の風情が残ったすてきな場所でした。なんとなく故郷(ふるさと)に帰ってきたような懐かしく落ち着いた気分にひたった一日でした。
(2011年4月26日 岡本朋子)