2012年05月22日
大相撲夏場所は平幕同士の優勝決定戦となり、力士最年長の旭天鵬が栃煌山を破って、賜杯を手にした。モンゴルから来日、角界入りしてから20年をへての大殊勲。あきらめないで、相撲をとりつづけてきたことへの大きなごほうびだった。勝負を終え、土俵を降りて、花道を歩みながら、旭天鵬は何度となく涙をぬぐった。
本人はインタビューのなかで「タナからぼたもち」と表現したが、そうではあるまい。1横綱6大関という「豪華番付」のもとでの取組が上位陣のホシのつぶしあいを生み、むしろ平幕に優勝のチャンスが生まれることは、「予想」できた。大相撲協会もシャレたことをしてくれた。旭天鵬の長年の努力に勝利の女神がほほ笑み、その前髪がしっかりとたぐりよせられた(相撲では反則手になるが)。