ピート・シーガー(94歳)逝く
2014年02月10日
去る1月27日、フォークの巨
匠ピート・シーガー氏の逝去を各マスコミが一斉に報道した。この知らせに特別の想いを持って接した人たちは多いだろう。私もその一人である。
70年代フォークソングブームの中で青春時代を過ごした私は、当時の多くの若者とおなじく、ギターを抱えて「花はどこへ行った」を口ずさみ、「ウィシャルオーバーカム」をシングアウトした。彼の音楽活動と社会的な活動は、ベトナム戦争、公害問題、公民権運動、東西の冷戦など激しく揺らぐ時代のなかで、強権に屈せず、正義と公正を象徴するシンボルでもあった。
その後、といっても20年以上も前のことだが、たまたまアメリカの子供向け番組セサミストリートを見ていたら、バンジョーを弾いてるお爺さんが出演していた。ひょっとして、と良く見ると・・・やっぱり、彼であった。なんとかっこいいお爺さんになっていたことか。生涯、現役を貫いて活躍した彼は、私にとって、尊敬すべき、本物のフォークシンガーであった。思わず、若き日を振り返る機会となった訃報である。ありがとう、わが青春のピート・シーガー。 (H.Y)