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第38回京都の生協活動を豊かに発展させる協議会(略称:KSK)

『学生のまち』京都を生協はどうやって支えられるか?

今ひろがる 京都からの「支援の輪」~つながりをいかして できることから~

2021年810日(火)、オンラインとコープ御所南ビル会議室で開催し、63人が参加しました。京都府生協連・高取淳専務理事が進行をつとめ、西島秀向会長理事が開会のあいさつをしました。

2020年7月14日(火)に開催した第34回KSK、同年10月10日(土)に開催した第35回KSKの第3弾として、依然収まらないコロナ禍で困窮する学生に、京都の生協としてどんな支援ができるのかを考えあう場として、開催しました。

「全国大学生協連のアンケートから~コロナ禍の学生の状況について」をテーマに、全国大学生協連・安井大幸(まさゆき)学生委員長(琉球大学4回生)が、本協議会当日に発表された、コロナ禍の生活について全国の大学生に尋ねたアンケート結果をもとに、大学生の「いま」と「がんばり」について、報告されました。アンケートではアルバイト収入は厳しい状況が続いていること、オンライン講義は評価しつつも、対面講義が切実に求められていること、同級生はもちろん大学の教職員ともつながれていないことなどが報告されました。とりわけ、2回生が大学の充実度について戸惑いがみられることがあげられ、登校日数は1回生より少ない実態などの報告がありました。そんななか、着目すべき大学生の「がんばり」についての報告もあり、ボランティア活動として塾に通えない小中学生に勉強を教えている事例や、自分時間の過ごし方を見直せるチャンスと受け止めている事例などが紹介されました。

つぎに、龍谷大学政策学部・只友景士教授をコーディネーターに、昨年の10月の35回KSKに登壇していただいた大学生を含む4人の大学生[立命館大学・原いこいさん(2回生)、龍谷大学・三浦蒼玄さん(2回生)、京都大学・岡本惇平さん(2回生)、同志社大学・岩田理紗子さん(3回生)]から「この一年の学生生活を振り返って」をテーマにパネルディスカッションがされました。「ほとんどオンライン授業で、勉強の仕方についてどれが正しいのかがわからない」「オンデマンドの授業形態で質問の返答に1週間かかることもある」「友達同士のやり取りはほとんどなかった」「ブライダルのアルバイトをしていたが、キャンセルが多く1ヶ月に一日だけの時もあった」など、困窮する学生の実態がよく分かった。人と人とのつながりが制限される現状では「新しい人間関係の構築が必要と考える」「聞くだけでなく自分から話せる場所が必要」との意見が出た。大学・社会に言いたいことは「オンライン上だけの関係だと孤独を感じる」「単に宣言を出すだけでなく、納得いくようにして欲しい」「アルバイト収入が減っている現実は1年前からあるのに、解決できていないのはなぜかと思う」「制限だけでなく一歩進んで学生の声を拾って一緒に考えていきたい」との提案がありました。

つづいて、兵庫県生協連・松岡久雄専務理事より「兵庫県の協同組合における大学生支援の取組み報告」があり、全体交流では、京都府生協連・國見伸行副会長理事の進行で、京都生協・吉岡克巳常務理事、生協コープ自然派京都・柴垣千春専務理事、生協生活クラブ京都エル・コープ・河﨑豊彦専務理事から、大学生への支援について、それぞれ報告があり、意見交流をしました。参加者からは「コロナ禍が1年以上たっても学生の悩みは解決しない。ただ、アンケートの頑張っていることにポジティブな姿が垣間見れたことが少し救いでした。全体交流では、支援の輪が広がりつつあることが聞けてとても良かったです」「前向きにとらえることや何ができるかを考えて実行されている方もたくさんいますが、できない人もいる。言えない人も取り残さないように協同の力、学生さんの力を出し合って乗り越えていきましょう」「人と人とのつながりができないという問題は私にとっても大きな問題なのですが、全国の学生、とりわけ2回生が同じ悩みを抱いているということを知りました。学生として、わたしも日々の生活を丁寧に送ることをまずは心がけたいと思います」などの感想が寄せられました。

当日は、NHK京都放送局が取材に来られ、夕方のニュースで放映されました。

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