21世紀をむかえました。この21世紀、高齢社会の進行と少子社会の到来、「IT革命」といわれる情報化やネットワーク技術の革新、グローバル化の進展などにより、日本の社会システムは正確な予測が困難なほど急速に変化することが予想されます。
年齢別人口構成の変化や家族構成の変化、社会保障制度や税制、賃金・雇用制度の変化などは、ひとりひとりのくらしや価値観、ライフスタイルに大きな影響を与えています。
経済活動は国境のない時代をむかえています。現地生産や製品輸入、輸入農産物の増加などが目立っています。
また、金融・保険から流通分野まで、外資系企業の動きは活発で、これまでとは規模や質の違う激しい競合・競争が予想されます。
和装業界等の伝統的な産業分野の不振をはじめ、京都の地域経済の落ち込みは全国的にもとくにきびしいとされるなかで、地域経済の再生・創造の課題が格別重要になっています。
情報化やグローバル化がすすむ一方で、学生数が増加期から減少期に転ずるなかで、国立大学の独立行政法人化の動き、一部私学での入学者確保難など、大学の変化が急速にすすんでいます。「大学のまち・京都」にとっては重要な問題です。
深刻化する地球環境問題や食糧・エネルギー問題、飢餓と貧困、平和・核兵器廃絶の課題など、多くの課題を地球的視野にたって解決しなければなりません。
阪神淡路大震災以来のボランテイア活動や「くらしの助け合い」活動などの「共助」の活動、NGOやNPOの活動など、この間に芽生えた市民の協同の力は、あたらしい時代をきりひらく力になるものと注目されています。
わたしたちは、この21世紀を、これまで以上に、多くの人々と力をあわせ、
にするために努力しなければなりません。
わたしたちは、21世紀が激動と変化の時代であるだけに、世界の協同組合運動のなかで確かめられてきた協同組合の価値や原則にたちもどる必要があります。
すなわち、生協が「共同で所有し民主的に管理する事業体を通じ、共通の経済的・社会的・文化的ニーズと願いを満たすために自発的に手を結んだ人々の自治的な組織」であることをあらためて確認し、「自助、自己責任、民主主義、平等、公正、そして連帯の価値」を基礎にしながら、「誠実、公開、社会的責任、そして他人への配慮という倫理的価値」を日々の活動のなかで体現し、よりいっそう「生協らしさ」を発揮するようにしなければなりません。
<ICA声明(1995年)参照>
わたしたちは、21世紀、京都の生協が、組合員の願いや地域社会からの期待にこたえ、協同の輪をひろげ、人間らしく健康で生き生きとしたくらしの創造や地域社会の発展に貢献することをめざし、<京都の生協の5つの課題>と<京都府生協連の3つの役割>を確認し、その実現のために努力します。
21世紀 京都の生協は